はじめに

このページでは、isc-dhcpを利用してDHCPサービスを動作させる方法について説明します。

kernelの再構築

isc-dhcpを利用するには、kernelで「BPF(Berkley Packet Filter)」の機能が有効化されている必要があります。
カスタムkernelを利用していて、かつbpfが有効化されていない場合には、kernelコンフィグファイルに以下の記述を追加してkernelの再構築してください。

kernelコンフィグファイルへの追記
device    bpf

kernelの再構築後、システムを再起動させてください。

isc-dhcpのインストール

isc-dhcpはベースシステムに含まれないので、別途インストールする必要があります。
以下の通り、pkgでインストールしてください。

pkgによるisc-dhcpのインストール
$ pkg install isc-dhcp43-server

「/usr/local/etc/dhcpd.conf」の設定

isc-dhcpの設定ファイルである「dhcpd.conf」を編集します。

「/usr/local/etc/dhcpd.conf」の記述
default-lease-time 600;
max-lease-time 7200;
authoritative;
ddns-update-style none;
log-facility local7;

option domain-name "kishiro.local";
option domain-name-servers 192.168.255.1;
option routers 192.168.255.1;

subnet 192.168.255.0 netmask 255.255.255.0 {
	use-host-decl-names on;
        range 192.168.255.128 192.168.255.254;
        option broadcast-address 192.168.255.255;
}

host static01 {
  hardware ethernet 00:11:22:33:44:55;
  fixed-address 192.168.255.64;
}

host bootp01 {
  hardware ethernet 00:11:22:33:44:56;
  fixed-address 192.168.255.80;
  next-server 192.168.255.1
  filename "/pxeboot";
  option root-path "192.168.255.1:/pxeroot";
}

通常のDHCP用セッション

下記部分は、通常のDHCPにより割り当てるIPアドレスのエントリです。

通常のDHCPクライアントに対する応答用エントリ(抜粋)
subnet 192.168.255.0 netmask 255.255.255.0 {
	use-host-decl-names on;
        range 192.168.255.128 192.168.255.254;
        option broadcast-address 192.168.255.255;
}

上記の例ではクライアントに対し、「192.168.255.128〜254」の範囲のIPアドレスを、デフォルトルータ「192.168.255.1」、ブロードキャストアドレス「192.168.255.255」で割り当てています。

BOOTP用のセッション

下記部分は、PXEブートクライアント(BOOTPクライアント)に対して必要な情報を提供しているエントリです。

PXEブートクライアントに対する応答用エントリ(抜粋)
host bootp01 {
  hardware ethernet 00:11:22:33:44:56;
  fixed-address 192.168.255.80;
  next-server 192.168.255.1
  filename "/pxeboot";
  option root-path "192.168.255.1:/pxeroot";
}

MACアドレス「00:11:22:33:44:56」のクライアントに対し、「192.168.255.80」のIPアドレスを割り当てています。
また、クライアントに対し、tftpのアクセス先サーバを「192.168.255.1」に、ロードするブートイメージを「/pxeroot」に、ブート後にマウントするNFSのルートを「192.168.255.1:/pxeroot」と指定しています。

静的割り当て用のセッション

下記部分は、特定のMACアドレスのマシンに静的なIPアドレスを割り当てるためのエントリです。

基本的な記述方法は、BOOTP用のセッションとほぼ同じです。

静的割り当て用のエントリ(抜粋)
host static01 {
  hardware ethernet 00:11:22:33:44:55;
  fixed-address 192.168.255.64;
}

MACアドレス「00:11:22:33:44:55」のクライアントに対し、「192.168.255.64」のIPアドレスを割り当てています。

「/etc/rc.conf」の設定

上記の設定が完了したら、「/etc/rc.conf」に下記の記述を追記し、システムを再起動させてください。

「/etc/rc.conf」の設定
dhcpd_enable="YES"
dhcpd_flags="-q"
dhcpd_conf="/usr/local/etc/dhcpd.conf"
dhcpd_ifaces="fxp0"

「dhcpd_ifaces="fxp0"」の「fxp0」の部分には、DHCPサービスを有効にするデバイスを指定します。
ご自身の環境に合わせ、適切に設定してください。

再起動後、DHCPサービスが有効になります。


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