このページでは、samba 3.xを利用してWindowsとファイルを共有する方法について説明します。
samba 3.xでは、ファイル名等に日本語を扱う際に、iconvと呼ばれる外部機能を利用します。
インストールはportsを利用して行います。
portsの取得および展開方法については、「最新のportsを取得して展開する」を参照してください。
portsの展開が完了した後、下記手順で「libiconv」をmakeし、インストールします。
$ cd /usr/ports/converters/libiconv $ make config-recursive $ make install clean
設定画面が表示されるので、「EXTRA_PATCHES」にチェックを入れてからOKを選択してください。
Samba 3.xでは、ファイルシステムの文字コード変換にlibiconvを利用しています、上記のようにすることにより、Windows上での日本語フォルダ/ファイル名が正しく表示されるようになります。
完了後、下記方法で「libiconv」が正しくインストールされているか確認してください。
$ iconv -l | grep EUCJP-MS
「EUCJP-MS」が表示されれば、libiconvは正しくmake、インストールされています。
次に、samba 3.x本体をportsからmakeします。
$ cd /usr/ports/net/samba3 $ make config-recursive $ make install clean
途中、make時のオプションを選択する画面が表示されますので、必要なものを適宜チェックしてください。
次に、samba 3.xの設定ファイルである「smb.conf」を編集します。
FreeBSDでは「samba.conf」は「/usr/local/etc/」に格納されていますので、エディタで下記の通り編集してください。
[global] workgroup = kishiro.local server string = Samba Server (FreeBSD) security = share printing = bsd hosts allow = 192.168.16. 192.168.17. interfaces = 192.168.16.20/24 load printers = no log file = /var/log/samba/log.%m max log size = 50 passdb backend = tdbsam socket options = IPTOS_LOWDELAY dns proxy = no display charset = EUCJP-MS unix charset = CP932 dos charset = EUCJP-MS [share] comment = Shared Directories path = /home/share public = yes browseable = yes writable = yes create mode = 777 [ftp] comment = Anonymous FTP Directories path = /home/ftp public = yes browseable = yes writable = yes create mode = 777
[global]セッションでは、すべてのセッションで共有される設定を記載します。
「workgroup」はこのsamba 3.xサーバが参加するワークグループを、「server string」はWindowsのネットワークコンピュータ上で表示されるsamba 3.xサーバの説明を記述してください。
「security」は、samba 3.xのファイルの共有方法についての設定です。
「security=share」とすると、保存するファイルはすべてのユーザで共有され、すべてのユーザで追記、削除が可能になります。
「hosts allow」はこのsamba 3.xサーバに接続を許可するマシンのIPアドレス等を記述します。
「hosts allow=192.168.16. 192.168.17.」と記述すると、「192.168.16.0/24」および「192.168.17.0/24」のネットワークに存在するマシンからのみ接続が可能になります。
samba 3.xがsamba 2.xから大きく変更された点として、文字コートの扱いがあります。
「unix charset」は、それぞれsamba 3.xが動作するUNIX OS(この場合はFreeBSD)でのファイル名の符号化方式で、通常「EUCJP-MS」を指定します。
また、「dos charset」は、Windows側で使用される文字コードで、通常「CP932」を指定します。
「display charset」はSWATが表示時に利用する文字コードですので、SWATを使用しない場合には設定しなくても構いません。
次の[share]および[ftp]セッションは、共有用およびFTP用のディレクトリ設定について記載しています。
これ以外のディレクトリの設定が必要な場合は、適宜追加してください。
Linux系のOSでは、samba 3.xをinetd経由で起動する場合があるようですが、FreeBSD環境ではsamba 3.xをスタンドアロンで起動させるのが一般的です。
このため、FreeBSD環境では、「inetd.conf」の編集は不要です。
#netbios-ssn stream tcp nowait root /usr/local/sbin/smbd smbd #netbios-ns dgram udp wait root /usr/local/sbin/nmbd nmbd
最後に、システムの起動時にsamba 3.xが自動的に起動するよう、「/etc」に格納されている設定ファイル「rc.conf」に下記の記述を追記します。
samba_enable="YES"
この設定により、システム再起動時にsamba 3.xが自動的に起動するようになります。
・libiconvのportでmake config時に設定メニューが表示されるようになり、そこで「EXTRA_PATCHES」が設定できるようになったため、libiconvの構築方法の説明を変更。
・「smb.conf」のサンプルの[global]セッションに「printing = bsd」の記述を追加。
・「smb.conf」のサンプルに「interfaces = 192.168.16.20/24」の記述を追加、本文中に説明を追加。
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