FreeBSD 5.x以降の環境でソフトウェアストライピングボリュームを構築するには「gstripe」を利用します。
kernelコンフィグファイルに、以下の記述を追加して再構築を行います。
device GEOM_STRIPE
上記オプションを付与してビルドされたkernelは、起動時に自動的に作成済みのストライプボリュームを判別するようになるため、FreeBSD 4.xの「vinum」のように、「/etc/rc.conf」に記述を追加する必要はありません。
「gstripe」を利用してストライピングボリュームを構成します。
$ gstripe label -v -s 65536 data /dev/ad4 /dev/ad6
「65536」はセクタサイズ、「data」は作成するボリューム名、「dev/ad4」および「/dev/ad6」はデバイス名なので、利用する環境によって適宜変更してください。
「gstripe」では、FreeBSD 4.xの「vinum」と違い、ボリュームではなくデバイスを利用してストライピングボリュームを作成しますので、間違えないようにしてください。
作成したストライピングボリュームを「newfs」でフォーマットします。
$ newfs /dev/stripe/data
「/boot/loader.conf」に下記の内容を追記することにより、ストライピングボリュームのパフォーマンスを改善することができます。
kern.geom.stripe.fast=1 kern.geom.maxmem=4194304
作成したストライピングボリュームを「mount」でマウントします。
$ mount /dev/stripe/data /work
「/etc/fstab」を編集することにより、作成したストライピングボリュームを起動時に自動的にマウントすることが可能です。
「gstripe label」と「gstripe create」の用法はまったく同じですが、「gstripe create」で生成されたストライピングボリュームは再起動後に破棄されてしまうので注意してください。
「gstripe label」は対象のデバイスにメタデータを書き込むため、「GEOM_STRIPE」が設定されているkernelでブートすると、メタデータが書き込まれているデバイスが自動的にストライピングボリュームとして認識されてしまうので注意してください。
ストライピングボリュームを停止し、メタデータを削除するには、以下のようにします。
$ gstripe stop data $ gstripe clear /dev/ad4 /dev/ad6
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