はじめに

GIGABYTE GA-8I955X RoyalにはIDEコネクタが3つあり、IDE1はICH7Rによってネイティブにサポートされている他、IDE2、IDE3はITE IT8212Fによってサポートされています。
せっかくたくさんのIDEコネクタがあるのですが、IDE2、IDE3はRAIDが可能なハードディスク専用で、DVD-ROMなどのATAPIデバイスを接続することができません。

一方、IT8212FそのものにはIDE RAID用のブートROMイメージ以外にも、ATAPI用のブートROMイメージが用意されていて、起動時にこれがロードできればATAPIデバイスが利用可能なはずです。

ということで、このページでは、IT8212FでサポートされたIDE2、IDE3でATAPIデバイスが利用できるように、BIOSを変更してみたいと思います。

CBROMの入手とオリジナルのBIOSイメージの解析

AWARD BIOSに手を入れるには、CBROMというツールが必要なので、探してダウンロードしてください。
色々なバージョンがあるようですが、以下の手順はchrom198で確認しています。

cbrom198を利用して、GIGABYTE GA-8I955X RoyalのF11 BIOSファイルを解析してみます。

cbrom198によるBIOSファイルの解析
$ cbrom198 8i955xro.f11 /D

以下のような内容が表示されると思います。

cbrom198によるBIOSファイルの解析結果
cbrom198 V1.98 [08/27/08] (C)Phoenix Technologies 2001-2008

              ******** 8i955xro.f11 BIOS component ********

 No. Item-Name         Original-Size   Compressed-Size Original-File-Name
========================================15121h(84.28K)==8i955xro.BIN============  0. System BIOS       20000h(128.00K)
  1. XGROUP CODE       0FC30h(63.05K)   0AD00h(43.25K)  awardext.rom
  2. ACPI table        03ADFh(14.72K)   014E6h(5.22K)   ACPITBL.BIN
  3. YGROUP ROM        072D0h(28.70K)   04E82h(19.63K)  awardeyt.rom
  4. FNT1 ROM          03058h(12.09K)   02271h(8.61K)   font1.awd
  5. FNT2 ROM          03674h(13.61K)   02117h(8.27K)   font2.awd
  6. FNT3 ROM          026C8h(9.70K)    0185Bh(6.09K)   font3.awd
  7. GROUP ROM[ 0]     06660h(25.59K)   0299Bh(10.40K)  _EN_CODE.BIN
  8. GROUP ROM[ 1]     06B30h(26.80K)   02C66h(11.10K)  _FR_CODE.BIN
  9. GROUP ROM[ 3]     06B40h(26.81K)   02CC0h(11.19K)  _GR_CODE.BIN
 10. GROUP ROM[ 4]     06FC0h(27.94K)   02CDAh(11.21K)  _SP_CODE.BIN
 11. GROUP ROM[ 8]     054D0h(21.20K)   02770h(9.86K)   _B5_CODE.BIN
 12. GROUP ROM[10]     05550h(21.33K)   02811h(10.02K)  _GB_CODE.BIN
 13. GROUP ROM[11]     064F0h(25.23K)   02CE5h(11.22K)  _JP_CODE.BIN
 14. PCI ROM[A]        0F200h(60.50K)   09594h(37.39K)  ICH7RAID.BIN
 15. PCI ROM[B]        0C800h(50.00K)   06018h(24.02K)  7223.bin
 16. EPA LOGO          0215Ch(8.34K)    0067Bh(1.62K)   dps2.bmp
 17. PCI ROM[C]        0B000h(44.00K)   06394h(24.89K)  ITE8212.ROM
 18. GV3                01AADh(6.67K)   00B75h(2.86K)   PPMINIT.ROM
 19. OEM0 CODE         02549h(9.32K)    01B13h(6.77K)   dbf.bin
 20. GROUP ROM[24]     00132h(0.30K)    0011Eh(0.28K)   SPECIAL.FNT
(SP) NCPUCODE          09000h(36.00K)   09000h(36.00K)  NCPUCODE.BIN

  Total compress code space  = 67000h(412.00K)
  Total compressed code size = 600EEh(384.23K)
  Remain compress code space = 06F32h(27.80K)

                          ** Micro Code Information **
Update ID  CPUID  | Update ID  CPUID   | Update ID  CPUID   | Update ID  CPUID
------------------| PGA423 2C 00000F25-| SLOT1  02 00000F37-| SLOT1  17 00000F34SLOT1  0A 00000F32
SLOT1  17 00000F41| SLOT1  05 00000F43 | SLOT1  03 00000F49 | SLOT1  04 00000F4A
SLOT1  06 00000F44| SLOT1  03 00000F47 | SLOT1  05 00000F60 | PGA478 07 00000F61
PGA478 0F 00000F62| SLOT1  04 00000F64 |

「14 ICH7RAID.BIN」は、ICH7R用、「15 7223.BIN」は、SiL3132用、「17 ITE8212.ROM」が今回更新したいIT8212F用のブートROMイメージのようです。

オリジナルのブートROMイメージの取り出しと削除

cbrom198には、特定の領域の置き換えをする機能がないため、一旦オリジナルのブートROMイメージを取り出します。

cbrom198によるオリジナルのブートROMイメージの取り出し
cbrom198 8i955xro.f11 /pci extract

取り出すPCI ROMを順に選択し、すべてのオリジナルのブートROMイメージを取り出してください。
続いて、以下のようにしてオリジナルのブートROMイメージをBIOSイメージから除去します。

cbrom198によるオリジナルのブートROMイメージの除去
cbrom198 8i955xro.f11 /pci release

こちらも、取り出しのときと同じく、削除するPCI ROMを順に選択してください。

更新するブートROMイメージの入手とBIOSイメージへの追加

上記までの手順で、PCI ROMはすべて削除されたので、更新するPCI ROMを順に書き込んでいきます。
IT8212F以外のATAPI BIOSをインターネットから探してきてダウンロードしてください。
私が探してみた限り、以下からダウンロードできるようです。

Requesting BIOS files for ITE IT8212F ATAPI/RAID Controller

また、SiL3132のブートROMイメージもついでに更新しておきます。
私が探してみた限り、以下からダウンロードできるようです。

ASSP ソフトウェアアーカイブ - 旧バージョンのソフトウェア

ダウンロードしたら、適宜名前を変更し、以下のようにしてBIOSイメージにブートROMイメージを追加します。

オリジナルリカバリーの復元
cbrom198 8i955xro.f11 /pci ICH7RAID.BIN
cbrom198 8i955xro.f11 /pci SIL3132.BIN
cbrom198 8i955xro.f11 /pci ITE8212.BIN

これでブートROMイメージを更新したBIOSイメージが作成できました。
あとはこれを標準のBIOSアップデートユーティリティ等を使ってマザーボードに適用させればOKです。


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