このページでは、スマホの料金を劇的に安くしてくれるMVNOについて、箇条書き形式で淡々と説明していきます。
MNOは、自前でネットワークを持っている通信事業者のことで、日本国内ではdocomo、au、Softbankとその傘下のY! mobileが該当する。
MNOは監督官庁である総務省からネットワークの開放を指示されていて、MVNOにほぼ原価でネットワーク接続を卸さなくてはならず、MVNOはこのルールを利用してMNOからネットワークを借りてサービスを提供している。
MVNOはMNOから「帯域○○Gbpsあたり月額○○万円を支払う」ような契約でネットワークを借りるのが一般的。(後述するL2接続の場合)
「月額○○円、○○GBまで速度無制限、超過した場合には通信速度は○○Kbpsに制限される。」のような料金プランが多い。
MNOが、お客さまが2年縛りで月額4000円程度の定額料金を支払うことを条件に携帯端末料金を割り引くのとは逆に、MVNOは2年縛り等の条件が付かない比較的低廉な月額料金でサービスを提供する。
その一方で携帯端末をユーザが用意しなくてはならなかったり、ユーザが同時購入した通信機器の価格を分割で月額料金に転嫁したりする。
L3接続は、MNO側がエンドユーザ向けに提供しているプランやサービスをMVNOの用いて料金を支払う方式で、エンドユーザへの料金決定権はMNO側にある。
→ ディズニーモバイル等。
L2接続はMVNOがMNO網に直接接続し、帯域等に応じてMNOに料金を払う方式で、エンドユーザへの料金決定権はMVNO側にある。
唯一の例外はmineoで、こちらはauとdocomoからネットワークを借りている。(プランによって利用するMNOのネットワークが違う)
ほとんどのMVNOがdocomoを使っているので、docomoの周波数帯に対応した機種が必要。
ユーザロックがかかっているのは、日本国内では古めのau端末のみで、ISシリーズのスマートフォンが該当する。
(ISシリーズでも、SONY、PANTECH機ではかかっていないものもある)
ユーザロックは、auショップに持ち込むことで解除可能。(事務手数料が必要)
一般的に、ユーザロックがかかっていない携帯端末をSIMロックフリー端末と呼ぶことはない。
AppleのiPhoneなどが良い例。これは携帯端末を販売するためのインセンティブを払うMNOの存在がないため。
専用のアダプターを使うことにより、nanoSIMをmicroSIMや通常SIMのサイズに、microSIMを通常SIMの大きさにして使うことが可能だが、機種によって取り外しにくくなったりするので、玄人向け。
SIMは厳密には貸与されている扱いであることが多いので、貸与や譲渡はNG。
発生する問題のうち、主要なものは以下の2つ。
アンテナピクト問題:携帯端末のアンテナ表示が、音声(一般的に3Gで行われる)の無線の強度を表示するように作られている場合で、データ専用SIMを使うと、データ通信ができるのにも関わらず圏外表示になる現象。
バッテリー持ち問題:携帯端末が音声通話用の通信チャネルをつかめない場合に、それをつかもうと試み続けることにより、電池もちが著しく悪くなる現象。セルスタンバイ問題とも呼ばれる。
データ専用SIMでこれらの問題が発生するのは、MNOが販売する携帯端末(主にスマホ)は、音声通話の契約が前提であるため、データ専用に使うことを想定していない作りになっていることが原因。
但し、こういった利用を考慮して作られた携帯端末もあり、メーカや機種によって発生したりしなかったりするのでややこしい。
基本的に、キャリアフリーなサービスは利用可能。
元々キャリアフリーで使える。MVNOでも然り。
携帯端末が対応していれば利用可能。非常に廉価なスマートフォン/タブレットでは非対応になっているものもあるので注意。
携帯端末が対応していれば利用可能。
SIMロックフリー端末ではおサイフケータイに対応しているものは無い為、MNOが販売している携帯端末を使う必要がある。
MNOのネットワークを利用している携帯端末に一斉通知されるため、MVNOを使っていても通知される。
docomoのdメニュー、auのスマートパス、○○パス等。
新規に携帯端末を購入するか、既に持っている携帯端末を使うかのいずれかで用意する。
前者の場合、ASUS zenfoneなどのSIMロックフリー端末や、iPhone/iPadなどのApple製品(SIMロックフリー版)、各MVNOが独自に用意する携帯端末を購入するのが最も難易度が低い。
一方、回線契約なしにMNOのショップで新品の携帯端末を買うのは難易度が高い。
後者では、docomoのAndroid端末やdocomoのiPhoneならば流用可能だが、au端末やSoftbank端末ではSIMロック解除の手続きが必要だったり、対応している通信方式や周波数帯の問題がありうまく使えないことがあり、難易度が高い。
利用する携帯端末にあった形状の、用途に応じたプランのSIM(データ専用SIM、SMS対応SIM、音声通話対応SIM)を選ぶ。
前述の通り、データ専用SIMでは問題が発生する携帯端末もあるため、余程のことがない限りはSMS対応SIMか、音声通話対応SIMを選ぶとよい。
携帯端末の裏蓋をはがしたり、スロットカバーを開けてSIMを挿す必要あり。
携帯端末内の設定画面から、接続先ネットワークの設定と、APNの設定を行う。
接続先ネットワークは、MVNOが借りているMNOのネットワークを指定する。
APNは各MVNOのホームページに記載があるので、それをそのまま入力する。
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